スーザンバーレイが「わすれられないおくりもの」という子どものための絵本を出版した。1986年に訳されて日本語版で読むことができるようになった。日本では、死を子どもに絵本で見せることはまだタブー化されていたときに、死に向き合う絵本として、絵と文の美しさに感動した。また、子どもたちに死についてどのように語り、教えることができるかと思っていたとき、感動して読んだ。その後、子どもだけでなく、おとなも含めて、死をしっかりと見つめなおす本や、具体的「死の教育」が語られるようになった。先の本の出版と同時に、アルフォンス・デーケンが、日本における死のタブー化から、「生と死の教育」(死生学)を実践していった。私もちょうど、その前年、1985年に内臓を三つもとる大手術を受けて、死の直前までの中から癒された経験をして、「生と死の教育」を真剣に考えてきたときであった。
 「わすれられないおくりもの」物語は、次のようなものである。
 「長いトンネルの むこうに行くよ さよなら」と手紙を残したアナグマ。アナグマは自分の死を予感し、友だちに日頃から自分が死んでも悲しまないようにと語っていた。ある日、特に年をとった気がしたアナグマは、モグラとカエルのかけっこを見るために丘に登り、その楽しそうな様子を見て自分も幸せな気持ちになった。その夜、アナグマは夢を見た。夢の中でアナグマは長いトンネルを走っているのだ。からだはすばやく動き、ふっと地面から浮き上がったような気がした。アナグマはすっかり自由になったと感じた。次の日の朝、キツネが悲しい知らせをみんなに伝えた。冬の間、友だちはみんなアナグマの悲しみに途方に暮れていたが、春になると、互いに行き来してアナグマの思い出を語り合った。語るうちに、いつしかみんなアナグマが残してくれたものの豊かさで悲しさが消え、楽しい思い出を語ることができるようになっていた。
 この物語は、死が死で終わらない希望を与える。キリスト教信仰は、主イエスの十字架と復活を信じて生きることである。人生のどんな悲しみも苦しみも、必ず、復活の希望によって癒される。今、この復活の希望を信じる喜びをもって教会生活をすることが大切だ。
松戸教会 牧師 石井錦一
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2006年1月 人間の'孤'からの救いの場を求めて

2005年12月 「いたいいたい虫」のクリスマスをむかえる
2005年11月 その日がくるまで
2005年10月 私を受け入れてくれた人
2005年09月 怒りたいのに怒らなくてよいのか
2005年08月 自分のために明かりを灯す
2005年07月 神のふところにある信仰に生きる
2005年06月 信仰はあなたの人生を変える
2005年05月 なにげないひとこと
2005年04月 十字架の主の「わたしの平和」を再び求める
2005年03月 イエスの与える「わたしの平和」を求めて
2005年02月 理想を失うとき初めて老いる
2005年01月 理想を失うとき初めて老いる

2004年12月 クリスマスの歴史の中から

2004年11月 生きるということ
2004年10月 信仰の決心の時
2004年09月 コンプレックスに生きる
2004年08月 「やぶの中」からの真実
2004年07月 ねたみ、陰口、悪口から救われる十字架の信仰
2004年06月 叱られて、叱られて、慰められ、答えを知る人生
2004年05月 コペルニスク的転回
2004年04月 無用な人間はいない
2004年03月 後で、分かる−人間らしさはどこにいったのか−
2004年02月 千の風になって
2004年01月 あなたの人生は2万9220円

2003年12月 サヨナラだけが人生か?
2003年11月 時雨の主との出会い出会い
2003年10月 私の消えた自分史
2003年09月 主のみこころであれば
2003年08月 一夜秘伝
2003年07月 木の凄さ、信仰の凄さ
2003年06月 躓きは安全なときに起きる
2003年05月 必死のまなざし
2003年04月 桜の季節に信仰を見る
2003年03月 教会は訓練と礼儀を与える
2003年02月 苦しみに耐えかねている人へ
2003年01月 祈りの道をつくりたい

2002年12月 主の誕生と教会改修の祈りの中から
2002年11月 『バベルの塔』の崩壊の中で伝道する教会になろう
2002年10月 逆境の時より順境の時に注意せよ
2002年 9月 地獄は一定 まことの信仰を求めて
2002年 8月 もともと地上には道はない
2002年 7月 気合いを入れて祈る
2002年 6月 「逃げる」「傍観」「立ち向かう」
2002年 5月 時の徴を見分ける信仰
2002年 4月 時刻と時間
2002年 3月 自分の花を咲かせて生きる
2002年 2月 信仰者として生きる意味
2002年 1月 食事することは生きること

2001年12月 クリスマスを迎える心
2001年11月 違う人間同士が共に生きるために
2001年10月 一輪の花に見る永遠
2001年 9月 人間の生き方の原点
2001年 8月 沈黙を聞くこころ
2001年 7月 憤りのない信仰でよいか
2001年 6月
2001年 5月 人間は苦しむために生まれてきたのではない
2001年 4月 悲劇と喜劇
2001年 3月 まどろむことのない神とともに
2001年 2月 誰にうち明けて語れるか
2001年 1月 生きていると生きていく

2000年12月 人間を取り戻すクリスマス
2000年11月 自分はどういう人間か
2000年10月 どこの場所で生きるか
2000年 9月 生きることは神のおくりもの
2000年 8月 不満いい不信がおそろしい
2000年 7月 偶然を神の導きと恵みにかえる


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